前回のブログで、歯の着色についてお話しました。
その中で、ホワイトニングについても少しだけ触れましたが、今回はそのホワイトニングについて詳しくお話したいと思います。
「ホワイトニングしたのに、また黄ばんできた気がする…」
「せっかく白くなったのに、持続しないのはなぜ?」
そんな疑問を持つ方は少なくありません。実は、ホワイトニング後に白さが失われる“後戻り”は、誰にでも起こり得る自然な現象です。
ホワイトニング後の色戻りの原因とその対策、さらにオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違いについて、そして白さを長持ちさせるためのポイントを詳しく説明します。ぜひ参考にしてください。

目次
🌀 ホワイトニング後に後戻りする理由とは?
ホワイトニングは、歯の表面や内部に沈着した色素を分解・漂白することで白く見せる処置ですが、その効果は永久ではありません。後戻りの主な原因は以下の通りです。
① 着色性飲食物の摂取
コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、チョコレートなどの色素が強い食品は、歯に再び色素を沈着させます。
特にホワイトニング直後は歯の表面が一時的に脱水・脱灰されており、着色しやすい状態です。これは「ペリクル(唾液由来の保護膜)」が一時的に失われているためで、再着色のリスクが高まります。
② 再石灰化による色調変化
ホワイトニング後、唾液中のカルシウムやリン酸が歯に再吸収されることで、元の透明度や色調に戻ることがあります。
この再石灰化は歯の健康には良いことですが、白さの印象には影響を与える可能性があります。
③ 加齢による象牙質の変化
年齢とともに象牙質が厚くなり、黄色味が増すことで、歯の白さが失われていきます。
また、エナメル質が薄くなることで、象牙質の色が透けて見えやすくなることも後戻りの一因です。
④ 喫煙・口腔環境の影響
タバコのヤニや唾液量の減少は、着色の原因となり、白さの持続を妨げます。
口腔内のpHバランスが崩れると、着色物質が歯に定着しやすくなるため、喫煙者は特に注意が必要です。
⑤ 水分の戻りによる色調変化
ホワイトニング直後の歯は脱水状態にあり、白く見えますが、時間とともに水分が戻ることで色味が落ち着き、やや黄ばんで見えることがあります。
これは一時的な変化であり、施術直後の“白さ”がピークであることを理解しておくと安心です。
🛡️ 後戻りを防ぐための対策
ホワイトニング後の白さを長持ちさせるためには、日常生活の中での工夫が重要です。
対策 | 内容 |
着色性飲食物を控える | 特にホワイトニング直後24〜48時間は避ける。ストロー使用も有効。 |
定期的なクリーニング | 歯科医院でのプロフェッショナルケアでステイン除去。 |
ホワイトニング用歯磨き粉 | パパイン酵素やバイオアパタイト配合の製品が効果的。 |
タッチアップホワイトニング | 半年〜1年ごとの再施術で白さを維持。 |
禁煙・口腔衛生の徹底 | 着色因子の除去と唾液環境の改善により、白さを保ちやすく。 |
食後のうがい・歯磨き | 着色物質が歯に定着する前に除去する習慣を。 |
🦷 オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違い
ホワイトニングには主に2つの方法があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
項目 | オフィスホワイトニング | ホームホワイトニング |
実施場所 | 歯科医院 | 自宅 |
使用薬剤 | 高濃度過酸化水素 | 低濃度過酸化尿素 |
効果の出方 | 即効性あり(1回で実感) | 徐々に白くなる(2〜4週間) |
持続期間 | 約2〜3ヶ月 | 約6ヶ月〜1年 |
知覚過敏のリスク | やや高め | 比較的低め |
白くなる範囲 | 表面中心 | 内部までじっくり浸透 |
コスト | やや高め | 継続的に行えばコスパ良好 |
✅ オフィスホワイトニングの特徴
歯科医院で行うホワイトニングで、特殊なライトを使って薬剤の効果を促進します。即効性が高く、短期間で白さを実感できますが、後戻りしやすい傾向があります。
結婚式や面接など、短期的に白さを求める方におすすめです。

✅ ホームホワイトニングの特徴
歯科医院で作製したマウスピースに薬剤を入れて、自宅でじっくり行う方法。効果が出るまで時間はかかりますが、歯の内部まで漂白できるため、後戻りしにくく、持続性に優れています。
忙しい方や、自然な白さを求める方に適しています。

✅ デュアルホワイトニング(併用)※当院ではパーフェクトコースと言います
オフィスとホームを組み合わせることで、即効性と持続性の両方を得られる理想的な方法です。
初回はオフィスで白さを出し、その後ホームで維持することで、色戻りを最小限に抑えることができます。
💡 どちらを選ぶべき?
- 短期間で白くしたい方 → オフィスホワイトニングがおすすめ
- 自然な白さを長く保ちたい方 → ホームホワイトニングが適しています
- 両方のメリットを活かしたい方 → デュアルホワイトニングが理想的
歯科医師と相談しながら、自分のライフスタイルや希望に合わせて選ぶことが大切です。
📘 まとめ
ホワイトニング後の後戻りは、生活習慣や歯の構造によって自然に起こる現象です。
しかし、正しいケアと適切なホワイトニング方法を選ぶことで、白さを長く保つことは十分に可能です。
オフィスとホーム、それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選ぶことで、理想の白さを手に入れるだけでなく、維持することもできます。
歯科医院での定期的なチェックと、日常のセルフケアを組み合わせて、後戻りしにくい美しい歯を目指しましょう。
医療法人社団天白会有明ガーデン歯科クリニックは、
お口の中の些細なトラブルやお悩み事、検診など、お気軽にご相談できる歯科医院です。ホワイトニング相談も承っています。どんなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。
土日祝も20時まで診療しており、駐車場も完備しています。お気軽にご相談ください。
あなたの歯の健康をサポートいたします!
このブログの監修者
医療法人社団天白会
有明ガーデン歯科クリニック
院長 歯学博士 石坂千春

理事長 歯学博士 山田健太郎 日本口腔インプラント学会 専門医