保険治療と自費治療の違い

こんにちは

今回のブログは、保険治療と自費治療の違いについてお話したいと思います。

~大切なのは「治す」だけでなく「どう治すか」~

歯科治療には、大きく分けて「保険治療」と「自費治療」の2つの選択肢があります。どちらも大切な役割を果たしますが、治療の質・見た目・耐久性にこだわりたい方には、自費治療がより満足度の高い選択となることが多いです。

では、2つの治療方法について述べていきます。

■ 保険治療 ― 必要最低限の「機能回復」

保険治療は、健康保険を使うことができる診療のことです。
治療の際に患者さんが負担するのは原則3割と決まっており、保険治療の費用は全国で一律なので全国どこの歯医者で治療を受けたとしても、費用はどこも一緒になります。
仮に治療費が10,000円かかっていたとしても、3割負担であれば3,000円で済むということです。
ただし、治療の内容は決められていて、その内容が必ずしも患者さんにとって満足のいく治療ばかりではありません。現在、国の財政の足を引っ張っているのがこの健康保険の医療費とも言われています。残念ながら、これ以上財政を圧迫する高度なコストのかかる新しい治療は取り入れられることもないでしょう。現在の保険治療は20年いや30年前とほとんど変わっていないのが実情なのです。

・国が定めた範囲内の治療・材料のみ使用可能
・費用は抑えられるが、使用できる素材や技術に限りあり
・銀歯やプラスチックの詰め物など、審美性は限定的
・主に「噛めること」「最低限の見た目」がゴール

※保険治療は「応急処置」や「最低限の回復」には適していますが、
自然な見た目や快適性、長期的な耐久性を求める方には物足りない面もあります。

■ 自費治療 ― 健康と美しさを両立する選択肢

自費治療は、健康保険が使えない診療のことです。
そのため、どうしても治療費は保険治療に比べると高額になりがちです。
しかしながら、健康保険には取り入れられていない、より高度で満足度の高い治療を受けることができます。
そのため、審美性が高い、また長期予後の良い治療は自費治療になることが多いです。

・高品質な材料(セラミック・ジルコニア・金属床など)が使用可能
・技術や工程に制限がなく、一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療
・見た目が自然で、他人から治療したかどうか気づかれにくい
・精密な型取り・咬み合わせ調整により快適さと長期安定性が向上

※自身の歯と見分けがつかないほど美しいセラミックのかぶせ物、まったく同じ機能を持ったインプラント、違和感が少なく発音しやすい精密な入れ歯など、自費治療だからこそ可能な選択肢が多数あります。

■ こんな方は、自費治療が良いかもしれません

近年は、患者さんからの要望も多様化してきました。
下にあるような治療を希望される方は、自費治療にされたほうがよいと思います。ただし、ご自身のお口の状況によっては、治療費に見合わない結果を招くこともありますので、歯科医師としっかり話し合って決めることが重要です。

・銀歯ではなく、自然に見える白い歯で審美性を求めたい
・虫歯が再発しにくい被せ物にしたい
・長期予後を第一に考えた治療をお願いしたい

■まとめ

日常的な機能回復だけが目的なら保険治療でも十分なケースが多いと思います。しかしながら、見た目や快適性を重視する場合や、より長期的な予後を求める場合は自費治療が適しています。患者さんは、その説明を受けたうえでご自身の希望や予算に応じて選択することが最も大切です。

どの歯科医院でも患者さんに沿った保険治療と自費治療のそれぞれのメリットデメリットを説明しています。逆に説明のないような歯科医院は間違っていると思っています。治療の選択権は、常に患者にあるのですから。

医療法人社団天白会有明ガーデン歯科クリニックは、お口の中の些細なトラブルやお悩み事、検診など、お気軽にご相談できる歯科医院です。
患者さま一人ひとりの価値観やライフスタイルに合わせたご提案を行っています。どんなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。

あなたの歯の健康をサポートいたします!

このブログの監修者

医療法人社団天白会

有明ガーデン歯科クリニック

院長 歯学博士 石坂千春

理事長 歯学博士 山田健太郎 日本口腔インプラント学会 専門医