口内炎ってなんでできるの?

こんにちは。
今回のブログは、誰もが一度は経験したことのある「口内炎」について、ちょっと掘り下げてお話ししたいと思います。

口内炎は、口の中にできる小さな白いできもの。
歯があたるたびにチクッと痛くて、食べ物を食べるのも億劫に…。
見た目は地味ですが、日常生活をネガティブにさせてしまう、口内炎の発症する原因と対処法について詳しく説明します。

■ 口内炎ってそもそも何?

口内炎とは、口の中の粘膜にできる炎症のことです。
舌、頬の内側、唇の裏、歯茎など、どこにでもできる可能性があります。
医学的には「アフタ性口内炎」「カタル性口内炎」「ウイルス性口内炎」など、
いくつかのタイプがありますが、一般的によく見られるのは
アフタ性口内炎です。

では、口内炎は一体なぜできるのでしょうか?

■ 原因その①:傷ついた粘膜

一番多いのが、物理的な刺激によって粘膜が傷つき、
その部分が炎症を起こしてしまうパターン。
例えば、食事中にうっかり口の中を噛んでしまったり、
熱すぎる食べ物でやけどをしたり、固い食べ物(ポテチとかフランスパン)で
粘膜がこすれて傷つくと、その部分が炎症になって口内炎になります。
また、歯並びが悪かったり、自分の口に合わない入れ歯や矯正器具が
口の中を慢性的に刺激している場合も口内炎を発症するため、注意が必要です。

■ 原因その②:ストレスと疲れ

口内炎って、仕事が忙しかったり、寝不足が続いた時にできやすい記憶はないでしょうか?
それは、体の免疫力が落ちているサインだったのかもしれません。
ストレスや疲労がたまると、体全体の免疫力が低下し、普段は跳ね返しているようなちょっとした刺激や菌にも負けてしまい、口内炎として現れてしまうのです。

Closeup of stress text with numbers and percentage signs on meter gauge

■ 原因その③:栄養不足

特に意識したいのがビタミンB群の不足。

ビタミンB2、B6、B12などは、皮膚や粘膜の健康を保つために重要な栄養素です。これらが不足すると、口の中の粘膜が弱くなり、炎症が起こりやすくなります。また、鉄分や亜鉛の不足も関係するといわれています。
偏った食事やダイエットをしているとき、口内炎ができやすくなるのはこのためです。


※ビタミンB群で押さえておきたい食材は豚肉、鶏肉、さば、かつお。その他、ゴマや玄米、アーモンド、アボカドなどにも豊富に含まれているので、それらをコンスタントに摂取すると良いでしょう。

■ 原因その④:ウイルスや菌の仕業

まれにですが、ウイルスや細菌、真菌(カビの一種)が原因で口内炎になることもあります。
たとえば「ヘルペスウイルス」による口内炎は、水ぶくれのような見た目で、
強い痛みや発熱を伴うこともあります。
「カンジダ菌」という真菌が増えると、白っぽい苔のようなものが口の中に広がる「カンジダ性口内炎」になることも。。。
この場合は自己治療ではなく、医師の診断と治療が必要になります。

■ 口内炎ができたときの対処法

軽い口内炎であれば、だいたい1週間から10日ほどで自然に治ります。でも、痛みが強かったり、早く治したいときは次のような対処法が有効です。

市販の口内炎用軟膏を塗る(ケナログ、アフタッチなど)

うがい薬で口の中を清潔に保つ

刺激の強い食べ物(辛い物、熱い物、酸っぱい物)を避ける

栄養バランスの取れた食事を心がける

ちなみに、口内炎のときにコーヒーやアルコールはできるだけ控えた方がよいでしょう。刺激が強すぎるため、治りが遅くなったり痛みが悪化することも。

■ こんなときは病院へ!

「たかが口内炎」と侮るなかれ。
以下のような場合は、医療機関の受診をおすすめします。

  • 2週間以上経っても治らない
  • 何度も繰り返す
  • 痛みがどんどん強くなる
  • 発熱やリンパの腫れを伴う
  • 舌や唇の端にしこりのようなものがある

なかには、口腔がんなどの重大な病気が隠れている場合もありますので、
長引く口内炎は必ず相談しましょう。

■ 口内炎にならないためにできること

予防は何よりも大切です。以下のようなポイントを意識してみてください。

  • 栄養バランスの良い食事(特にビタミンB群)
  • 規則正しい生活と十分な睡眠
  • ストレスをためない
  • 歯磨きやうがいで口の中を清潔に
  • 口の中を傷つけないよう注意

ちょっとした工夫で、口内炎の予防につながります。

まとめ

口内炎は小さな炎症ですが、その痛みはなかなか侮れません。でも、その原因を知って日々の生活で少し気をつけるだけで、予防や早期回復につながります。「最近、口内炎ができやすいな…」と思ったら、体からのSOSのサインかもしれません。
食事や睡眠、ストレスケアを見直して、自分を労わってあげましょう。

それでは、今日もおいしくご飯が食べられる一日になりますように!

医療法人社団天白会有明ガーデン歯科クリニックは、
お口の中の些細なトラブルやお悩み事、検診など、お気軽にご相談できる歯科医院です。また、セカンドピニオンでの受診も受け付けております。
土日祝も20時まで診療しており、駐車場も完備しています。お気軽にご相談ください。

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このブログの監修者

医療法人社団天白会

有明ガーデン歯科クリニック

院長 歯学博士 石坂千春

理事長 歯学博士 山田健太郎 日本口腔インプラント学会 専門医

子供の虫歯について

こんにちは
今回のブログは子供の虫歯についてお話ししたいと思います。

乳歯の虫歯はハイスピード

乳歯の虫歯は、永久歯の虫歯と比べて進行速度が早くなります。 
これは、エナメル質が永久歯よりも薄いことに原因があります。
エナメル質が溶け始めたと思ったらすぐに穴があき、
象牙質、あるいは神経にまで虫歯が進行します。 
仕上げ磨きの際には、黒っぽい変色、茶色っぽい変色、
ホワイトスポットの有無を注意して見てあげてください。
早期であればあるほど、お子様の治療の負担も軽減されます。 

 

乳歯と永久歯の違い

項目  乳歯  永久歯 
エナメル質の厚さ  約0.5〜1mm  約1.5〜2mm 
象牙質の厚さ  薄い  やや厚い 
進行スピード  早い(数か月で神経に到達することも)  比較的ゆっくり(年単位の場合も) 
虫歯に対する抵抗力  弱い  強い(フッ素などでさらに強化可能) 
神経(歯髄)の位置  表面に近い  やや深い 

さらに進行を加速させてしまう要因 

歯磨きが正しくできていない

正しい、歯磨きができていないと、歯垢が残り虫歯菌も多くなります。虫歯菌が多ければ多いほど、虫歯の進行を早くさせてしまいます。

糖質の過剰摂取 

虫歯菌の大好きな糖質を過剰に摂取すると、虫歯菌の活動はより活発になり、
虫歯の進行が早くなります。 
お米やパンなどで日常の食事として適切な量を摂取することは大切ですが、
甘いお菓子や清涼飲料水などはできる限り避けたほうが賢明です。

食事・おやつをダラダラ食べる 

ダラダラと時間をかけて食べると、お口の中が酸性になる時間が長くなり、ミネラルが溶け出す脱灰に、唾液による再石灰化が追い付かなくなり、虫歯が進行します。

よく噛まない 

あまり噛まずに飲み込む癖があると、唾液の分泌が少なくなり、
溶け出したミネラルを戻してくれる再石灰化の作用が十分に機能しません。
脱灰が進み、虫歯が早く進行します。

虫歯の進行速度を抑えるために 

食後に正しい歯磨きをする

三食だけでなく、おやつのあとも、必ず歯磨きをしましょう。
食後すぐに歯を磨く習慣を身に付けることが最も大切です。
また、歯磨き粉はできればフッ素配合のものを使用しましょう。
磨き方は、歯科衛生士から指導された方法を実践するのが望ましいでしょう。 
仕上げ磨きは「6〜8歳までは必ず」「10歳までは必要に応じて」が推奨されています。 

フッ素塗布と定期的な検診

歯の再石灰化を促し、歯質を強化する「フッ素塗布」は、虫歯の予防だけでなく、進行の抑制にも有効です。 
3~4ヵ月に1度、定期的に検診を受けることが大切です。

食べ方、おやつの内容の改善 

よく噛ませること、ダラダラと食べさせないことに重点を置いてください。
家族みんなで、きちんと食卓で食事をする習慣があると、
これらのことを習慣づけやすくなります。 
また、おやつについては、時間を決めて甘いお菓子よりも果物やチーズなど、虫歯になりにくいものを選択しましょう。
食べた後は歯磨きをお忘れなく。
水を飲む、口をゆすぐだけでも効果があります 。

年齢別の虫歯予防のポイント 

乳児期(0〜2歳) 

  • 歯が生えてきたら、ガーゼや歯ブラシで優しく拭う
  • 哺乳瓶でジュースやミルクを与えながら寝かせない
  • 母子感染を防ぐため、大人と食器を分ける・口移しを避ける
  • 虫歯菌が子供に感染しないよう、親の口の中のケアも大切 

幼児期(3〜5歳) 

  • 朝晩2回の歯磨きを習慣化。必ず保護者による「仕上げ磨き」を
  • フッ素入りの子供用歯磨き粉を使用(うがいが難しい場合は少量で可)
  • おやつの時間は決め、ダラダラ食べさせない
  • 甘いジュースではなく、水やお茶を与える習慣を
  • 歯科医院でのフッ素塗布を3〜6か月ごとに

小学生(6歳〜) 

  • 永久歯が生えてくる時期で、奥歯の溝が深く虫歯になりやすい
  • シーラント(予防的に奥歯の溝を埋める処置)を検討
  • 仕上げ磨きは小学校中学年くらいまでは続けると安心
  • フロスを使って歯と歯の間の汚れを取る習慣も始める
  • 定期的な歯科検診を受け、異常があれば早期対応を

まとめ

子供の虫歯は、生活習慣と口腔ケアの工夫によって高い確率で予防できます。「歯医者は痛くなってから行く場所」ではなく、「虫歯を作らないために通う場所」という意識が重要です。
家族みんなでお口の中の健康に関心をもち、子供の将来の歯を守る習慣を築きましょう。 

また、口腔ケアの一つとして、洗口液を使用されるご家庭も増えてきました。 
当院でも小児用に特化した歯科医院専売の洗口液「モンダミンファーストステッププロ」を販売しております。 

毎日の歯みがきと一緒に洗口液も併せて使ってみてはいかがでしょうか。 

医療法人社団天白会有明ガーデン歯科クリニックは、 お口の中の些細なトラブルやお悩み事、検診など、お気軽にご相談できる歯科医院です。また、セカンドピニオンでの受診も受け付けております。 土日祝も20時まで診療しており、駐車場も完備しています。お気軽にご相談ください。 

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このブログの監修者

医療法人社団天白会
有明ガーデン歯科クリニック
院長 歯学博士 石坂千春 

理事長 歯学博士 山田健太郎 
日本口腔インプラント学会 専門医