こんにちは
今回のブログのテーマは前回のレントゲン撮影に続き、
妊娠されている方や授乳中の方の歯科治療についての第2弾として書かせてもらいます。
妊娠中だけでなく授乳中に歯科治療を受ける場合においても、
麻酔や薬の使用に関しては特別な配慮が必要です。
歯科治療での麻酔や薬について、以下のポイントをお伝えしますので、
最後までお付き合いいただければ幸いです。

妊娠中
妊娠中の歯科治療
妊娠中でも歯科治療を受けることは可能です。
むし歯や歯周病などの治療を放置しておくことは、母体や胎児に悪影響を与える可能性があるため、
早期に治療を受けることが推奨されます。できれば、妊娠安定期とされる4~7か月が良いとされています。
妊娠中の麻酔
局所麻酔:歯科治療でよく使われる局所麻酔(例えば、リドカインなど)は、妊娠中でも通常、安全とされています。
局所麻酔薬は、麻酔をかけた部位にとどまり、全身に影響を与えることはほとんどありません。
そのため、胎児に与えるリスクは低いと考えられていますが、
妊娠初期(特に12週未満)には、可能な限り麻酔の使用を控えることが推奨されます。
また、歯科医院によっては表面麻酔で針を刺す際に痛みを緩和させています。
できる限り、無駄なストレスをかけないように努めています。
全身麻酔:歯科で全身麻酔を使うことは、まずありませんが、
もし必要な場合は、妊娠中のリスクを考慮して慎重に判断されます。
全身麻酔は胎児に影響を与える可能性があるため、できるだけ避けることが望ましいとされています。
(全身麻酔が必要な場合は、大学病院への紹介となるケースが多いです)
妊娠中の薬の使用
妊娠中に処方される薬も、できるだけ胎児に影響を与えないものが選ばれます。
歯科治療で使う薬で注意すべき点は以下の通りです。
抗生物質:歯科治療で感染の疑いや予防の場合に使われる抗生物質は、妊娠中にも安全とされていることが多いです。
しかし、抗生物質の種類によっては、使用が制限される場合があるため、歯科医師に確認が必要です。
主に使用される抗生物質は「セフェム系(例 フロモックス)」「ペニシリン系(例 アモキシシリン)」が多いとされます。
鎮痛剤:妊娠中に痛み止めを使用する場合、アセトアミノフェン(例 カロナース)が一般的に安全とされています。
しかし、イブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、妊娠後期には避けるのが望ましいでしょう。
妊娠中の痛み止めについても、歯科医師と相談しましょう。
授乳中
授乳中の歯科治療
授乳中も、妊娠中と同様に歯科治療を受けることは可能です。
しかしながら、麻酔と薬については妊娠中と同様に注意が必要です。
授乳中の麻酔
局所麻酔薬(リドカインなど)は授乳中でも通常は安全とされています。
麻酔薬が母乳に移行する量は非常に少なく、赤ちゃんに影響を与えることはほとんどありません。
ただし、治療後すぐに授乳を行うのではなく、数時間待つことを勧められる場合もあります。
授乳中の薬の使用
授乳中に服用する薬も、母乳を通じて赤ちゃんに移行する可能性があるため、注意が必要です。
歯科治療で使う薬で気をつけるべき点は以下の通りです。
抗生物質:授乳中に使う抗生物質は、赤ちゃんに影響を与えることがあるため、
医師が授乳に安全な薬を処方してくれます。
ペニシリン系抗生物質(例 アモキシシリン)やセフェム系抗生物質(例 フロモックス)などは授乳中に比較的安全とされていますが、使用する薬は歯科医師と相談することが重要です。
鎮痛剤:授乳中に痛み止めを使う場合も、アセトアミノフェン(例 カロナール)が一般的に安全とされています。
イブプロフェンなどの薬も授乳中には問題ないとされていますが、使用前に確認が必要です。
授乳中のレントゲン検査
授乳中にレントゲン検査を行う場合、歯科用のレントゲン設備の放射線量は非常に少ないため、授乳にほとんど影響を与えることはないでしょう。
しかし、歯科医院によっては、治療後に数時間授乳を避けるよう指示されることがあります。
まとめ
妊娠中や授乳中の歯科治療では、麻酔や薬について注意が必要ですが、
適切に管理されれば、治療は安全に行うことができます。
歯科治療を受ける前に、担当の歯科医師に妊娠中もしくは可能性や授乳中であることを伝え、使用する麻酔や薬について相談してください。
また、適切な管理の下で治療が行えるとわかってはいても、できれば妊娠授乳中の歯科治療は避けたいと思われるのが一般的かと思います。そのためにも日常から予防しておくことが大切です。
有明ガーデン歯科クリニックのある東京都江東区有明は「東京オリンピック」の主要会場になったこともあり、
ここ数年で大きく変化し、今では「大きな新しい街」になり、
小さなお子様や妊娠中の方も有明ガーデン内で見かけることが多くなりました。
当院には小児歯科専門の歯科医師も在籍しておりますので、
ほんの些細な疑問や質問にもお答えできる歯科医院が可能です。
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このブログの監修者
医療法人社団天白会
有明ガーデン歯科クリニック
院長 歯学博士 石坂千春

有明ガーデン歯科クリニック
理事長 歯学博士 山田健太郎 日本口腔インプラント学会 専門医