当院では、歯の表面に付着した色素や汚れ、黄ばみを専門の器具や機器を使ってきれいにいたします。こうしたクリーニングをPMTC(Professional Mechanical Tooth cleaning)といい、歯がスッキリするだけでなく、虫歯や歯周病の予防として効果的です。

PTMCでは、クリーニング専用の機械(ジェットポリシャ―)や回転ブラシ、歯周病の治療に使う超音波洗浄器具などを使って、歯に付着したたばこのヤニによる黄ばみ、コーヒーや紅茶などによる着色を落とします。

家庭での歯磨きなどでは取りにくい歯と歯茎の境目の汚れ、歯の裏に付着した歯垢や歯石などがきれいに取れるので、クリーニングを受けた後は歯の表面がつるつるになりサッパリします。また、これが虫歯と歯周病の予防にもつながります。

歯磨きだけで虫歯・歯周病は予防できない

患者様から「食後の歯磨きは欠かさないのに、どうして虫歯や歯周病なってしまうのですか」と聞かれることがよくいあります。

「歯磨きさえしっかりしていれば、虫歯や歯周病は予防できる」という考えが、そもそも間違っているのですが、日本ではそうした考えが根強いようです。テレビのCMの影響でしょうか。

もちろん、毎日の歯ブラシやデンタルフロスなどを使って毎日、歯を手入れすることは大切な習慣です。しかし、それだけでは虫歯や歯周病を完全には予防はできないのです。

バイオフィルム

歯磨きだけで虫歯などが予防できない理由は、バイオフィルムと呼ばれる細菌の塊にあります。バイオフィルムは、歯の表面に付着しているのですが、歯磨きではなかなか除去できないほど、強固に付着しています。

台所の三角コーナーに溜まった「生ごみ」を例に説明しましょう。
たいていの人は、たまった生ごみを毎日捨てると思います。しかし、毎日捨てていても、しだいに三角コーナーがヌルヌルしてきますよね。

これと同じようなことが、みなさんの口の中でも起こっているのです。毎日、歯を磨いていても、なぜか、バイオフィルムという細菌の塊ができて、歯に付着してしまう。しかも、をバイオフィルムは、中に潜む虫歯菌や歯周病菌にとって、バリアのような働きをしていて、細菌を歯磨きから守っています。このバリアを取り除かない限り、虫歯菌や歯周病菌を退治することはできません。

みなさんは、三角コーナ―がヌルヌルしてきたらどうしますか。おそらく、専用の洗剤を使って洗っていることでしょう。

同じように、歯ブラシと歯磨き粉だけでは落ちないバイオフィルムは、別の方法で落とすしかありません。それが、歯科クリニックで受ける専門のクリーニング(PMTC)です。

PMTCは、頑固な汚れであるバイオフィルムや歯石を取り除くだけでなく、歯の汚れや着色も落とし、歯の自然な白さと輝きがよみがえらせてくれます。そのため、歯がツルツルになり、口の中もさっぱりと爽快になります。
虫歯や歯周病の予防だけでなく、口臭の予防にもなり、歯本来の持つ輝きも取り戻すことができるので、「一石三鳥」といえるでしょう。

PMTCの手順

治療計画

歯の染め出し検査などでお口の中の状態を詳しく調べます。

歯石除去

専用の器具で歯の隙間や歯茎などの入り込んだ歯石を取り除きます。

着色除去

専用の器具で、歯の表面に付着したヤニや茶渋などの色素を落とします

研磨(ケンマ)

フッ素を配合した専用のジェルで、歯と歯の間や表面を1本ずつ丁寧に磨きます

フッ素塗布

仕上げとして、歯質を強くするフッ素を歯の表面に塗ります

ホームケア

最後に、ブラッシングの指導を行い、今後の計画を話し合います。

当院では、歯周病の治療方法や予防についての相談を随時受け付けています

ブラッシング指導

当院では正しいブラッシング方法についての指導も行っています。

歯の健康の大敵である歯石は、磨き残しの歯垢が固まったものです。
歯石を増やさないためには、日々のブラッシングがとても重要になります。

ブラッシング指導の際、普段の磨き方や磨きにくい個所、磨けていない個所などを歯科衛生士と確認していただきます。

自分では正しい磨き方をしていると思っている方も、実はきちんと磨けていないことがあります。ぜひ、ブラッシング指導を受け、自分の磨き方を確認するとともに、正しい歯ブラシの方法を覚えていただきたいと思います。正しい歯磨きは、虫歯や歯周病予防の第一歩です。

歯肉(歯ぐき)マッサージ

歯肉(歯ぐき)を優しくマッサージすることによって、歯肉や口周辺の血行を良くし、唾液の分泌を促進することができます。また、体全体の免疫機能を改善する効果も期待できます。